「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」読了。
NHKのドラマ「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」の原作です。
ドラマをみることになったきっかけは、Queenでした。
GoogleのChromeには、おすすめ記事がリコメンドされる機能がありますが、それで目にしたのです。
Queenファンには、Queen関連の記事を!
Google先生はすばらしい。
「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」では、Queenの楽曲とともに物語が進んでいくのですが、そもそもの構成は原作である「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」のまま。
そして、ドラマのほうも、ほぼ原作のままに進行していくのです。
Queenファンは必見のドラマです。
舞台は高校、BLを愛する腐女子と、ゲイであることに悩む男子、の恋愛ごっこ。
結婚して、子どもを持ち、孫ができて、最後は家族に見守られて死にたい。
そんな、ごく普通の人生を求めるゲイの主人公が、腐女子と出会ったことで、自分の人生をふたたび見つめ直し、歩き出そうという物語です。
設定は、話題になりやすく、しかも手にとりやすい、もしかするとギャグ?とも思えるような設定ですが、本質はとてつもなく重いのです。
まったく軽くありません。
「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」のなかで、主人公の純が考えることは、いつもダイバーシティ(多様性)に通じていると感じました。
その人を一言で言うと?
というやつです。
ラベルともいいますね。
人間は複雑で、その人物のことを100%理解することは、誰にもできません。
おそらく本人でも、自分自身を理解していると断言できないかもしれません。
そんな複雑で理解がむずかしい人間のことを、一言でばっさりと切り取ることが「人生を簡単にする肩書き」です。
腐女子という肩書き、ゲイという肩書き、自己中心的という肩書き、中二病という肩書き、不登校という肩書き、etc.......
他人にラベルを貼られるのか、それとも自分でラベルを貼るのか、どちらもあると思います。
しかし、そんなふうにして、自分の人生を簡単に説明してはいけない、できない、というのです。
そして、それが人生の多様性を狭めるとも。
他人から見れば、どうしてそんな事を気にしているんだろう?と疑問に思うことであっても、当人にとっては大問題!ということってありますよね。
「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」のなかには、生きにくさを感じている人たちに向けられた言葉の数々が、埋め込まれています。
NHKのドラマでも、Queenの曲が流れて、心象風景を描くような場面があり、ファンには必見です。
ちなみに、「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」の目次はこんな感じ。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも使われた楽曲のタイトルが並んでいます。
なかには、知らない曲もあるかもしれませんが、ファンならフレーズが出てくる曲ばかりです。
「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」では、自殺してしまうミスター・ファーレンハイトが好きなアルバムは「Queen Ⅱ」。
私も大好きなアルバムです。
彼の死後、このアルバムCDを約束通りに受け取りに行って、ミスター・ファーレンハイトの本当の姿を知り、ショックを受ける純。
人間の成長には、自分で考えることも必要だけれど、周囲からの刺激も必要なのだと感じる場面です。
まずは、自分を好きになること。
自分で壁をつくり、引きこもっているばかりでは、何もはじまらない。
そんなメッセージを受け取りました。
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NHKのドラマ「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」の原作です。
ドラマをみることになったきっかけは、Queenでした。
GoogleのChromeには、おすすめ記事がリコメンドされる機能がありますが、それで目にしたのです。
Queenファンには、Queen関連の記事を!
Google先生はすばらしい。
「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」では、Queenの楽曲とともに物語が進んでいくのですが、そもそもの構成は原作である「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」のまま。
そして、ドラマのほうも、ほぼ原作のままに進行していくのです。
Queenファンは必見のドラマです。
ダイバーシティ(多様性)
「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」を読みはじめて気づいたのは、NHKがドラマ化するくらい、エッジの聞いた作品であることです。舞台は高校、BLを愛する腐女子と、ゲイであることに悩む男子、の恋愛ごっこ。
結婚して、子どもを持ち、孫ができて、最後は家族に見守られて死にたい。
そんな、ごく普通の人生を求めるゲイの主人公が、腐女子と出会ったことで、自分の人生をふたたび見つめ直し、歩き出そうという物語です。
設定は、話題になりやすく、しかも手にとりやすい、もしかするとギャグ?とも思えるような設定ですが、本質はとてつもなく重いのです。
まったく軽くありません。
「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」のなかで、主人公の純が考えることは、いつもダイバーシティ(多様性)に通じていると感じました。
人間を簡単にする肩書き
そのなかで登場するのが、「人生を簡単にする肩書き」です。その人を一言で言うと?
というやつです。
ラベルともいいますね。
人間は複雑で、その人物のことを100%理解することは、誰にもできません。
おそらく本人でも、自分自身を理解していると断言できないかもしれません。
そんな複雑で理解がむずかしい人間のことを、一言でばっさりと切り取ることが「人生を簡単にする肩書き」です。
腐女子という肩書き、ゲイという肩書き、自己中心的という肩書き、中二病という肩書き、不登校という肩書き、etc.......
他人にラベルを貼られるのか、それとも自分でラベルを貼るのか、どちらもあると思います。
しかし、そんなふうにして、自分の人生を簡単に説明してはいけない、できない、というのです。
そして、それが人生の多様性を狭めるとも。
生きにくい人のための言葉
世の中には、人に言えないことや、人に言いたくないことを抱えて生きている人が、本当にたくさんいます。他人から見れば、どうしてそんな事を気にしているんだろう?と疑問に思うことであっても、当人にとっては大問題!ということってありますよね。
「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」のなかには、生きにくさを感じている人たちに向けられた言葉の数々が、埋め込まれています。
「普通」は目指すものじゃない。引き寄せるものだ。自分だけの「普通」を自分の中に築き、それを自分に近づける。やがてその「普通」のなかに自分自身が含まれた時、君の世界から偏見は消滅する。
「わたしたちの出した綺麗な結論は、所詮他人事だから上から目線で好き勝手言っているように聞こえたのかなって、考えた」
「僕が表に出たら君たちはきっと困ってしまう。摩擦をゼロにするように、空気抵抗を無視するように、僕を無かったことにして世界を簡単にして解いている問題が解けなくなってしまう。だから、こっち側でおとなしくしているよ。彼は自分が嫌いで、私たちが好きなんです。」
「治るとか治らないとかじゃないんです。ただそういう風に生まれて来ただけ。理由も原因も無いから治療なんかできません。出来るなら僕は、ーとっくに、やっています。」
Queenの曲が物語を盛り上げる
Queenの歌詞には複雑なストーリーがあったり、読み方によっては意味が違うようにとれたりするものがありますが、そういうQueenネタが、「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」の随所にあらわれます。NHKのドラマでも、Queenの曲が流れて、心象風景を描くような場面があり、ファンには必見です。
ちなみに、「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」の目次はこんな感じ。
- Good Old Fashioned Lover Boy
- I Want It All
- The Show Must Go On
- The March of the Black Queen
- Bohemian Rhapsody
- Somebody to Love
- Love of My Life
- Teo Toriatte
- Don't Stop Me Now
映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも使われた楽曲のタイトルが並んでいます。
なかには、知らない曲もあるかもしれませんが、ファンならフレーズが出てくる曲ばかりです。
「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」では、自殺してしまうミスター・ファーレンハイトが好きなアルバムは「Queen Ⅱ」。
私も大好きなアルバムです。
彼の死後、このアルバムCDを約束通りに受け取りに行って、ミスター・ファーレンハイトの本当の姿を知り、ショックを受ける純。
人間の成長には、自分で考えることも必要だけれど、周囲からの刺激も必要なのだと感じる場面です。
まずは、自分を好きになること。
自分で壁をつくり、引きこもっているばかりでは、何もはじまらない。
そんなメッセージを受け取りました。
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