「日本のIT産業が中国に盗まれている」読了。
ファーウェイと中国、そして台湾や韓国、北朝鮮が、日本の技術を狙っている!
サイバーセキュリティに興味のない人にとっては、SFのような話かもしれません。
しかし、サイバーセキュリティに関係する人であれば、当然のことであり、そこまでやるかという話が、いくつも書かれているのが「日本のIT産業が中国に盗まれている」です。
先週、大臣を更迭された桜田義孝議員などは典型的ですが、サイバーセキュリティー担当相でありながら、「パソコンを使ったことがない」と発言したことが典型的です。
無知だから、甘い言葉に誘惑されるのです。
さらに、4月12日にニュースとなった“日の丸液晶連合”ジャパンディスプレイが、台湾・中国企業から800億円の支援を受ける話も、技術を盗みたい中国の仕業ということになります。
本書を読めば、中国が世界中に仕掛けている戦争の片鱗を、垣間見ることができます。
最近、サイバーセキュリティ関係者、または国防関係者から、良く登場する言葉です。
一田和樹さんから聞いた2年前は、アマゾンで中古が2万円くらいで売られていましたが、いまや5万円近くになっています。
超限戦とは、中国の現役軍人による新戦争論のこと。
戦争とは、陸・海・空の軍隊によって展開されるものだけではありません。
経済による戦争もあれば、心理戦による戦争もあり、相手の力を削ぐことから始まります。
一田和樹さんによれば、サイバー空間は常に戦争状態にあり、先制攻撃をしたほうが有利です。
トランプ大統領のロシア疑惑にしても、SNSを意図的にコントロールすることができることを証明している事例です。
大衆をコントロールし、それとなく誘導することもサイバー戦争の一環なのです。
「日本のIT産業が中国に盗まれている」には、超限線の一部が、実例を元に書かれていると言っても良いでしょう。
かつて、日本も白物家電の技術泥棒をしていた時代があります。
高齢の人の中には、「日本もやっていたことだから、中国を多めに見よう」という意見があります(自民党の二階俊博幹事長とか?)。
しかし、インターネットが世界中に張り巡らされた現代において、盗みたい技術とは最先端のものであり、それらの多くが、民生用でありながら兵器にも利用できるというものです。
シャープの、世界最先端の液晶技術を手にした台湾・中国連合は、今度はジャパンディスプレイを手に入れようとしているのです。
日本ではあまり報道されませんが、Google、Facebook、Amazonは、アメリカ政府に対して利用者情報を提供していると言われています。
日本人が最も利用しているアプリ「LINE」は、もともと韓国のネットゲーム会社だったことはあまり知られていませんが、その情報は韓国に流れていると言われています。
そして、ファーウェイのスマホには、中国にデータを送るようなプログラム(チップ)が仕掛けられていると言われています。
トランプ大統領が、世界からファーウェイを締め出そうとしているのは、中国が、国家的に技術泥棒を推進している事実があるからです。
日本では、こういう事実がニュースになりにくいという背景があります。
まず、国民に影響力を持っているテレビ関係者が、パソコンやインターネットに詳しくありません。
経済産業省の役人も同様です。
国家公務員が、機密情報を外部に対してメールで送るなんてことは、20年以上前からありました。
私自身、経産省のちょっと質問に回答しただけで、リスト化され、一斉送信なのか同報だったのか忘れましたが、「これはマズイのでは」というメールを受け取ったことがあります。
受信後すぐに、送信者に対して「間違って送られていますよ」と知らせて、当該メールは削除しましたが、お礼のひと言もありませんでした。
今なら、SNSにさらされていることでしょう。
私は、サイバーセキュリティに詳しいわけではありませんが、日本を敵国とみなしている国のIT機器や製品を、積極的に使いたいとは思いません。
安いから、という理由で韓国製や中国製のスマホを使うなんて自殺行為です。
監視カメラのデータ送信に5G 規格が不可欠であり、その情報分析にAIが必要なのだというのです。
そして、中国国内だけでなく、世界中の情報を手にしようとしているため、ファーウェイは世界中にバックドアを仕掛けているのです。
バックドアとは、外部から侵入することができる裏口のことです。
スマホにはチップを、携帯電話インターネット網には基地局を安く提供して、そこを流れる情報を根こそぎ抜き出すのです。
機器や端末を安く提供すれば、重要な情報が手に入る、という仕掛けなのです。
しかし、このやり方では、日本はすべての技術を失うという危機感を、著者は自らの経験から伝えています。
「日本のIT産業が中国に盗まれている」を読んでいると、ヘイトスピーチを行っている人のほうが正しいのかもしれない、とさえ感じてしまいます。
それほど、日本の国民はミスリードされているというのです。
マスコミ、政治家、SNSを通じて、私達は、中国の技術泥棒に加担しているのかもしれないのです。
日本人なら一度は読んでほしい本です。
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【一田和樹】「フェイクニュース」
【スコット・ギャロウェイ】「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」
【一田和樹 江添佳代子】「犯罪『事前』捜査」 知られざる米国警察当局の技術」
ファーウェイと中国、そして台湾や韓国、北朝鮮が、日本の技術を狙っている!
サイバーセキュリティに興味のない人にとっては、SFのような話かもしれません。
しかし、サイバーセキュリティに関係する人であれば、当然のことであり、そこまでやるかという話が、いくつも書かれているのが「日本のIT産業が中国に盗まれている」です。
先週、大臣を更迭された桜田義孝議員などは典型的ですが、サイバーセキュリティー担当相でありながら、「パソコンを使ったことがない」と発言したことが典型的です。
無知だから、甘い言葉に誘惑されるのです。
さらに、4月12日にニュースとなった“日の丸液晶連合”ジャパンディスプレイが、台湾・中国企業から800億円の支援を受ける話も、技術を盗みたい中国の仕業ということになります。
本書を読めば、中国が世界中に仕掛けている戦争の片鱗を、垣間見ることができます。
超限戦とは?
サイバーセキュリティ作家の一田和樹さんが、2年ほど前の飲み会で「超限戦って知ってますか?」と切り出しました。最近、サイバーセキュリティ関係者、または国防関係者から、良く登場する言葉です。
一田和樹さんから聞いた2年前は、アマゾンで中古が2万円くらいで売られていましたが、いまや5万円近くになっています。
超限戦とは、中国の現役軍人による新戦争論のこと。
戦争とは、陸・海・空の軍隊によって展開されるものだけではありません。
経済による戦争もあれば、心理戦による戦争もあり、相手の力を削ぐことから始まります。
一田和樹さんによれば、サイバー空間は常に戦争状態にあり、先制攻撃をしたほうが有利です。
トランプ大統領のロシア疑惑にしても、SNSを意図的にコントロールすることができることを証明している事例です。
大衆をコントロールし、それとなく誘導することもサイバー戦争の一環なのです。
「日本のIT産業が中国に盗まれている」には、超限線の一部が、実例を元に書かれていると言っても良いでしょう。
中国や韓国に好意的な人物に要注意!
私自身、中国に法人設立という経験を通じて、中国が、先進国の技術泥棒であると理解しましたが、さらに悪質な先制攻撃を仕掛ける中国とファーウェイのやり口が、本書には書かれています。かつて、日本も白物家電の技術泥棒をしていた時代があります。
高齢の人の中には、「日本もやっていたことだから、中国を多めに見よう」という意見があります(自民党の二階俊博幹事長とか?)。
しかし、インターネットが世界中に張り巡らされた現代において、盗みたい技術とは最先端のものであり、それらの多くが、民生用でありながら兵器にも利用できるというものです。
シャープの、世界最先端の液晶技術を手にした台湾・中国連合は、今度はジャパンディスプレイを手に入れようとしているのです。
日本人の個人情報は世界中から盗聴されている
これも、一田和樹さんに教えていただいたことですが、アメリカのIT企業はもちろんのこと、韓国系や中国系のIT機器には注意が必要だというのです。日本ではあまり報道されませんが、Google、Facebook、Amazonは、アメリカ政府に対して利用者情報を提供していると言われています。
日本人が最も利用しているアプリ「LINE」は、もともと韓国のネットゲーム会社だったことはあまり知られていませんが、その情報は韓国に流れていると言われています。
そして、ファーウェイのスマホには、中国にデータを送るようなプログラム(チップ)が仕掛けられていると言われています。
トランプ大統領が、世界からファーウェイを締め出そうとしているのは、中国が、国家的に技術泥棒を推進している事実があるからです。
日本では、こういう事実がニュースになりにくいという背景があります。
まず、国民に影響力を持っているテレビ関係者が、パソコンやインターネットに詳しくありません。
経済産業省の役人も同様です。
国家公務員が、機密情報を外部に対してメールで送るなんてことは、20年以上前からありました。
私自身、経産省のちょっと質問に回答しただけで、リスト化され、一斉送信なのか同報だったのか忘れましたが、「これはマズイのでは」というメールを受け取ったことがあります。
受信後すぐに、送信者に対して「間違って送られていますよ」と知らせて、当該メールは削除しましたが、お礼のひと言もありませんでした。
今なら、SNSにさらされていることでしょう。
私は、サイバーセキュリティに詳しいわけではありませんが、日本を敵国とみなしている国のIT機器や製品を、積極的に使いたいとは思いません。
安いから、という理由で韓国製や中国製のスマホを使うなんて自殺行為です。
5GとAIが必要な理由
中国の習近平が、監視社会を強化するために必要としているのが、5GとAIなのだそうです。監視カメラのデータ送信に5G 規格が不可欠であり、その情報分析にAIが必要なのだというのです。
そして、中国国内だけでなく、世界中の情報を手にしようとしているため、ファーウェイは世界中にバックドアを仕掛けているのです。
バックドアとは、外部から侵入することができる裏口のことです。
スマホにはチップを、携帯電話インターネット網には基地局を安く提供して、そこを流れる情報を根こそぎ抜き出すのです。
機器や端末を安く提供すれば、重要な情報が手に入る、という仕掛けなのです。
ヘイトスピーチを行っている人たちのほうが正しいのかも?
中国が国家的支援を行って、世界の最先端技術を盗んでいるなか、日本は市場主義を守っています。しかし、このやり方では、日本はすべての技術を失うという危機感を、著者は自らの経験から伝えています。
「日本のIT産業が中国に盗まれている」を読んでいると、ヘイトスピーチを行っている人のほうが正しいのかもしれない、とさえ感じてしまいます。
それほど、日本の国民はミスリードされているというのです。
マスコミ、政治家、SNSを通じて、私達は、中国の技術泥棒に加担しているのかもしれないのです。
日本人なら一度は読んでほしい本です。
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