【今井 孝】「ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書」

ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書」読了。

1月は何かと気ぜわしく、レビューを書くことができませんでした。

なので、久しぶりの更新です。

今回読んだ「ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書」は、起業したいと考えている方だけでなく、すでに起業した経営者もおすすめしたい内容でした。


ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書

今井 孝 かんき出版 2017-12-13
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お金を稼ぐことは「人の気持ちを動かす」こと

本書には、起業に際してのお金に関する不安を取り除いてくれる情報が書かれていますが、それよりも重要なこと、起業家が考えなければならないこと、がまとめられていることです。

そのなかのひとつが、お金を稼ぐとはどういうことなのか?

という疑問について、丁寧に説明していることです。

お金を1円でも稼ぐためには、目の前にいる1人に「欲しい、買いたい」と思ってもらわなければなりません。

人の心を動かすような魅力を作り出すこと、欲求を生み出すことがお金を稼ぐことなのです。

大金を生み出すとは、たくさんの人の気持ちを動かすこと。

そんな魅力を作り出すことができれば、ビジネスは大成功します。

そして、売れるかどうかは、自分がお金を払うかどうか。

自分がお金を払わないモノは、お客さまには売れないということです。

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お金を稼ぐには逆算して考える

経営者にとって、事業計画書はとても大切なものです。

それは、どのようにしてビジネスをすすめていくか、そして毎日どのような動きをすべきか、目標と行動を数字で書き表したものが事業計画書であり、予算です。

著者は、お金を稼ぎたいなら、逆算して数字に置き換えて考えるようにすべき、と説明します。

年商はいくらにしたいのか?
→1億円

毎月の売り上げは?
→850万円以上の売り上げが必要

毎日の売り上げは?
→28万円以上(30日として)

ここまで考えたとき、単価が1000円のモノの場合、毎日280個売らなければならないことに気づきます。

こんな風に、具体的にイメージできるようにすることで、お金を稼ぐことがわかってくると説明されています。

会社を経営している方にとっては、当たり前のことではありますが、1日の行動にまで落として考えている人は、案外すくないのではないでしょうか。




スピードの源泉は信頼関係

本書のなかで「ああ、なるほど」と感じたのは、契約書が必要のない人と仕事する、というのがあります。

経営学でも、仕事とは関係のない人間関係(コミュニケーション)がベースにあると、仕事が円滑に進むということが証明されていますが、起業家同士も、このような人間関係を幅広く持つことで、スピード感のあるビジネスを展開できるとしています。

それが、契約書の必要がない人。

ただし、チームでビジネスをすすめるときにはメンバーがとても大切なので、メンバーの選抜には気を抜かないこと。

そして、チームでビジネスをするときには、
「自分ばかり働いて他のメンバーは使えない」と考えるのではなく、
「チームのなかで自分が一番貢献する」と言えるようにするべきだというのです。

これは結構ハードルが高いですよね。

自分がやればやるほど損した気分になるなら、メンバーの選択が間違っていたのかもしれませんし、もしかすると、他のメンバーは違う場面、異なるステージで力を発揮するのかもしれません。

しかし、チームに貢献しようと全員が思えたときにチームは機能します。
これは本当にその通りです。

毎年、学生に複数のグループワークをさせていますが、メンバー間の信頼関係が築けないグループは、結果的に失敗します。

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ビジネスを通じてお金を生み出す資産を手に入れる

他のメンバーが全然ダメなのに「チームのなかで自分が一番貢献する」と考えたとき、その時はお金を生み出す資産を手に入れるため、と考え方を切り替えることも大切です。

どんなビジネスにも、新しい知識を吸収できるメリットがありますし、スキルアップにもつながります。

さらには、今まで会うことがなかったお客さまとの接点ができたり、新しい人間関係ができたりします。

結果的には、そのビジネスに関わることが実績になったり、自信につながったりもします。

メンバーに不満があるときは、こういうポジティブな考え方、マインドを持つことで、見方が変わってきます。

これは、普通に従業員として働いている人に対して、ネガティブにならない思考法としてお勧めできるものではないでしょうか。


起業してからのほうが響く言葉が多いかも

価格設定についての罪悪感がある人、安すぎるのではないかと思いながら営業している人。
どちらも多いと思います。

価格設定は、お客さま(ターゲット)を決める大きな要因になります。

これについても、お金という切り口から、さまざまな回答を出しています。

ゼロからいくらでも生み出せる! 起業1年目のお金の教科書」は、起業する前に読むよりも、むしろ、すでに起業していて業績に伸び悩んでいる起業家の方こそ読むべき一冊かもしれません。


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