「ゆるめる力 骨ストレッチ」読了。
著者の松村 卓さんは、もともと陸上短距離のスプリンター。
現役引退後にスポーツインストラクターとなり、それまでの筋トレ重視の身体づくりが、けっきょく自分の身体のやわらかさを奪っていたと気づき、骨に着目した身体づくりを目指していらっしゃいます。
ゆるめる力 骨ストレッチ | ||||
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この本を手に取ることになったきっかけはYouTubeで松村先生の動画をみたこと。
以前から、右足の親指の付け根に強い痛みを感じることがあったのですが、2週間ほど前、ダンスのレッスンで踊りはじめた途端に、強烈な痛みが走って踊れないことがありました。
ダンスの先生たちによると、足の痛みには大きく2種類あって、ひとつは筋膜炎、もうひとつは足指の骨折だというのです。
疲労骨折なので、知らない間に折れているらしいですね。
日常生活でゆがむ骨格
翌日さっそく、近所の整形外科で診察を受けたところ、骨には異常がなく、これといった炎症も見られませんでした。帰りにロキソニンテープをもらって毎日貼っていましたが、痛みが弱まっているだけで、ペタンコ靴で1時間くらい歩き回ると、やっぱり親指の付け根が痛むのです。
踊れないほどではありませんが・・・。
これは、根本的に足の使い方、つまり歩き方をはじめとする日常生活に原因があるのだろう、と思っていたときに、この動画をみて、もしや骨?と直感しました。
1回のストレッチで痛み改善!
さっそく動画を見て、2年くらい前から腕の上がりが悪くなっていた左腕と肩のストレッチ(手首肩甲骨ストレッチ)をやってみたところ、たった1回で良くなったのです!おどろきました。
これは本を読んでみなければ!と購入し、骨ストレッチの極意ともいうべき考え方を知りました。
- 身体がこわばっていると、余計な力がかかってしまう。
- 関節の可動域が狭くなってしまうと、本来持っている力を発揮することができない。
この身体のこわばりをゆるめるために、親指と小指をつかったストレッチを数分間行うだけで、関節の可動域が広くなります。
親指はブレーキ、小指はアクセル
この二本の指をつけることでニュートラルな状態となり、これを基本の形とします。と、ここまでは動画でもわかるのですが、実は、わたしのなるほどポイントは別のところにありました。
それは、立ち方と、手の甲・足の甲のマッサージです。
まず立ち方は、足の中指とくるぶしを意識して立つ「ダブルT」。
歩き方は、中指であるく中指ウォーキングをすると無理な力がかからずに歩けるというのです。
親指に力を入れて踏ん張るとブレーキがかかって、体に余計な負荷がかかってしまうのです。
歩いている時、どの指に力が入っているかチェックしてみてください。
地面に足の裏がつく時に、親指や母指球のあたりで踏ん張って、前に進もうとしていませんか。
これでは、ブレーキをかけながら前進しているようなもの。体力ばかり消耗し、長い距離を快適に歩くことができません。
ブレーキかけながら歩いているとは!
ハイヒールをはいて早足になると、親指に力が入ってしまいます。
これってまさしく、わたしの足が痛い原因なのでは?と思いました。
中指ウォーキング
読んですぐに実践できるのが骨ストレッチの良いところ。さっそく中指ウォーキングを実践してみたところ(まだ3日ですが)、親指の付け根の痛みがなくなってきました。
デスクワークでそんなに歩かなくても、ハイヒールで長時間いると、親指の付け根に痛みが出ることがあったのですが、この数日、ほぼありません。
また、手の甲・足の甲のマッサージのうち、とくに足の甲のマッサージは、足の痛みの緩和はもちろんのこと、むくみにも劇的な効果がありました。
とりわけハイヒールをよくはく女性は、この足の甲がこわばりやすく、慢性疲労の原因にもなります。一日の終わりに意識してもむようにすると、翌日まで疲れを引きずらないでしょう。
この部分を読んで思い起こしたのが、スペリアルメソッド表参道店主宰、スペリアルメソッド考案者、顔筋・表情コーディネーター・Katsuyoさんの「THE FACE やっぱり、顔でしょ。──“美人"や“イケメン"だけじゃない! 人生を変える幸運の鍵、教えます。」でした。
こちらでは、顔のコリをとって血流をよくすることで、顔の左右のバランスを整え、表情を明るくすることができる、というもので、実際に施術を受けるとわかりますが、左右のバランスが本当に修正されます。
全身のサビをとる
松村先生は身体のコリを「さび」と表現していますが、つまりコリをほぐすのは顔や肩だけじゃなく、全身やらなければならない、ということに気づいたのです。するとどうでしょう。
足全体をマッサージしてコリをとっていくと足のむくみや疲れは残りません。
ダブルTで立って、骨ストレッチをすると、全身のゆがみやこわばりが、いっそうよくわかります。
そして、気のせいでしょうか、顔だけのマッサージよりも、全身のコリをとっていく方が、顔の左右バランスもよくなっているような気がします。
ダンスでも、 たった3日で、スローアウェイ・オーバースウェイに無理がなくなりました。
※スローアウェイ・オーバースウェイ
これはピクチャーポーズのひとつで、女性が右足を起点にして左足を大きく右方向に出して身体をひねるため、左体側に負荷がかかります。
おどろくほどの効果がある骨ストレッチは、わたしの毎日の習慣になりました。
だまされたと思ってお試しになってみてください。
THE FACE やっぱり、顔でしょ。──“美人"や“イケメン"だけじゃない! 人生を変える幸運の鍵、教えます。 | ||||
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