上橋 菜穂子
蒼路の旅人 (新潮文庫) | ||||
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しかも、昨日の深夜から、NHKでアニメの再放映がはじまりました。
アニメのほうは、綾瀬はるかとは異なり、少々ごついイメージのバルサになっています。
今思うと、アニメを見なかったのは、このキャラクターのせいですね、きっと。
わたしの好きではない絵です。
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内憂外患の新ヨゴ国
さて、「蒼路の旅人」です。本作は、「虚空の旅人」であきらかになった南の大国・タルシュ帝国の北方への侵略が、北方諸国に影響をあたえはじめたことから、物語がはじまります。
しかも、成長するにつれ、英明な皇太子として人気がたかまっているチャグムに嫉妬し、またも暗殺しようとする父の帝の策略など、よくニュースなどでもつかわれる「内憂外患」状態。
おまけに、いままでチャグムを支えてきてくれた将来の聖導師(帝の相談役というか政治のトップ)候補のシュガは、事情があってチャグムにつきそえません。
本作は、チャグムが、大人へと成長する入口にたったことを示す物語なのです。
少年から青年へと成長するチャグムが、したたかな皇族として、このあとの完結編で活躍するだろうことを予想させてくれます。
世界観が拡大
また、いっきに守り人シリーズの世界が拡大するのも本作です。タルシュ帝国の発展している様子や、政治制度など、チャグムの目を通して説明されています。
これを読むと、ローマ帝国と、その帝国運営の歴史を思い出します。
圧倒的な文明で、周辺諸国を属国としていったローマ帝国については塩野 七海
「蒼路の旅人」の物語は、チャグムが、北方にもどるべく、ひとり荒海に旅立つところで終わっています。
このまま一気に完結編へと進むしかありません。
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